2014年1月16日木曜日

社費MBAは不毛な制度?(GMBAブログ)

Keijiです。 

年末年始に一時帰国し、結婚相手の家族に
はじめて会い、 タジタジしていました。 。。。

それでもやはり日本で食べる日本食は格別で、
至福のときを過ごしました。

この期間を使い多くの書籍を読みました。 
普段なかなか日本語の読書が出来ず、
課題のケースやテキストブックの量に、 
忙殺される毎日なので、貴重な時間でした。

伊賀 泰代氏の『採用基準』(ダイヤモンド社)も 
読んだ書籍の一つでした。 

採用基準

その中で、「海外MBAへの企業派遣制度は
不毛な制度で、早めに廃止すべき」
と書かれています。

社費MBAという制度はよりより人材を獲得するための
マーケティングのツールとして使われており、
社費MBA派遣された人はまじめに授業を受けておらず、
いくつかのMBAコースからは社費派遣が煙たがられている、
と書いてありました。

これはいくつかの点で認識が違う部分があると思います。

1,MBAを意味のあるものにするかどうかは自分次第
以前にも書いたように、
MBAを意味のあるものにするかどうかは自分次第で、
それは社費派遣であろうが、私費であろうが一緒です。

MBAを卒業し、その価値を認められて良い転職をする人がいるならば、
社費派遣でMBAを卒業し、その価値や経験を
企業の経営へ活かすことができるはずです。

2,自分のまわりの社費派遣の友人はまじめに授業を受けている 

ゴルフ三昧だったり、遊んでいてぜんぜん授業にでていない
という人もどこかにはいるのでしょうが、
私もまわりのクラスメートにそういう人はあまりいません。

逆に、どうやって面白い授業を取ろうか、
限られた時間をどうやって活用しようか、
と考えている人が大多数です。

3,社費派遣を優先して取るMBAスクールは結構ある

Global MBAもそうですが、
会社の選抜を勝ち抜いた実績を評価してくれる、
MBAコースがあります。

例えば、私自身十分な英語のスコアメイクができていないにもかかわらず、
いくつかの学校にインタビューに呼ばれたのは、
社内選抜を勝ち抜いた点も評価されたと思っています。

*****

一方、「MBAという修士号を持っている価値」という観点では、
アメリカと比べ、日本とアジア諸国では、
その価値が高く見られていないのも事実です。

例えば、MBAを持っているから転職に有利か、給与はUPするのか、
という点では、日本やアジアではあまり期待できないと聞きます。
(一部のコンサルティング会社や投資銀行を除きます)
アメリカでは、多くの場合が良い転職やよい給与に結びつくので、
アメリカ人以外の留学生がアメリカに残って就職活動をする、
高いモチベーションとなっています。

社費MBA派遣において最も重要なのは、
企業側が数千万に及ぶ投資を、
きちんと回収するつもりで、MBA派遣生を送りだしているのか、
というところだと思います。

派遣生の選び方や、その後のキャリアパスへのつなげ方が、
実はこの制度を意味のあるものにする上で重要であり、
十分に考慮する必要があると思います。

いろいろ考えることも多く、時間は少なくなってきました。
Winter Termも頑張っていきます。 

2014年1月1日水曜日

2014年を始めるにあたり

2014年1月1日元旦。
新しい年がはじまりました。


MBAの生活もあと半年。
2012年から続いた変化は2014年の夏に節目を迎えます。

後半年のMBA生活は今までの1年と
少し違うものにしたいと思っています。

コアクラスと選択授業の前半を終えた2013年は
MBAの授業やグループワーク等から
得られる物をできるだけ多くするよう努めました。
それらは自分の取り組み方や集中力次第で、
大きく変わってくると感じました。

リーダーシップスタイル

例えば、自分のリーダーシップとはなんだろうか、
と考えることが多く、グループワークをする中で
「この人のこういうやり方はおもしろい」とか、
「自分はこうはなりたくないな」
「こういうリーダーシップは自分とは違う」等、
学びや気付くところが多くありました。

自分を客観的に見ながら、進む方向性を明確にしていきたい
と考えています。

アントレプレナーシップ

また、一度起業アイディアコンペに出場しました。
残念ながら結果は出なかったものの、
新しいものを考えるってなんて面白いんだ、
なんて創造的なんだと驚きました。

新しいアイディアを実際の社会のなかに投入して、
どんなモノが新しい価値を生むのか、
実際に試してみたいという気持ちが強くなりました。

人望

ビジネスも学業も、人なんだと強く感じました。
新しい起業を出すときも人。
皆が楽しく刺激的な場をつくるのも人。
自分が考えていることを心をぶつけて真剣に語り合うのも人。

そういう、心を共有できる人を作れてこそ、
自分の存在する意味があり、それを互いに確認しながら、
切磋琢磨していけるのだと感じます。

そんな人たちを大切にし、互いに刺激を与えられる輪をどんどん
広げていきたいと思います。

(努力をしている姿をみてあげ足を取ったり、
 横から文句をいう人もいますが、私はそれが嫌いです)

重要なことのリストアップ

どんな時間にするか、抱負として書き残しておきます。

改革プランのまとめ

自分の会社の改革プランを作る。
MBAの学びを総復習する意味もあり。
それは戦略から具体的な実行まで明確に
繋がったプランになっている必要がある。


残されたMBAの授業をうまく取る
限られた時間の中で面白く、かつ学びが多い授業を選択する。
Winter Termは特に大企業の変革に関わる戦略論と、起業論。
会計とFinanceは少しだけにする(一コマ程度)

新しいビジネスアイディア
あと半年で、利益を生み出せるビジネスモデルを考え、立ち上げる
自力で何かに取り組む姿勢がここ数年落ちていると感じた。
アイディアから立案・製作まで一通り自分でやってみる。

大切な人をこれでもかってくらい大切にする
人脈やネットワークで大切なものを太く長くする。
それが大きな価値になる。

Communityの形成
同じ興味がある人たちを集めるCommunityをつくる。
MBA仲間だけでなく、Blogも含めた情報発信等も含む。

個人ブログ
この個人ブログを週1で書く。
やはり学びはOutputすることにより定着すると思う。

英語のライティングの向上
英語に関してはここが現時点での課題。
表現力の拡充とスピードを上げる。


学びをまとめる
MBAを終了するにあたり、自分の独自の視点で書籍をまとめる。
今までのブログや会社のレポートに面白いアイディアが色々ある。
上手くサマって、新しいものを作ってみたい。

家族のケア
アメリカで妻と初めての同居する。
週末以外もできるだけ一緒にいる時間を取り、
学ぶと遊を両立する。これができてこそ一人前(と思う)。
妻と一緒にゴルフコースを回る。

トレーニング
週に2回はジムで走る。
体重8キロ減。健康維持。
仕事と家族のため。

2014年もよろしくお願いします。

Keiji

2013年12月26日木曜日

自分が社会に残せるインパクト(GMBAブログ)

Keijiです
2013年が終わろうとしています。
今年は変化の年でした。そして本当に考える年でした。

今年最後の締めくくりとして、少し振り返りたいと思います。

大学生の頃は恩師から、身の丈が分かっていないと
アドバイスを受けました。
その時は意味がわかっていなかったものの、
自分ができないような目標を常に立て、
無謀と言えるような計画を見た恩師は、
それを事前に察知していたのでしょう。

大学院に行ってからも、
周りにいる優秀な同級生や先輩についていけず、
精神的にもかなり追い詰められていたのを覚えています。
英語も含め劣等感の塊からスタートした学生生活でした。
とにかくなんとかついていきたいと思い、
常にもがきながら過ごしました。

就職してからも自分にない才能を光らせる
同期たちに驚きました。危機感を持ち、
大きな組織の中であくせく働く自分の小ささに
葛藤を覚えながら、目の前のことを必死に取り組んでいました。
営業時代の上長から、「目の前のことに集中しすぎる傾向がある」
と指摘されたことがあります。
目標を達成することに集中しすぎ、
周りが見えなくなっていたのだと思います。

いろいろなところで出会い、
アドバイスをもらうことで
少しづつ少しづつ成長してきました。

そして現在。

半分以上のカリキュラムを終え、
MBAは、ただ資格として持っているだけでは、
個々の授業のTake Awayを最大化するだけでは、
なかなか価値や意味を最大化できないと感じています。
確かに、特にアメリカではMBA卒業後の平均年収は非常に高く、
それを求めている人も多くいます。
個人個人の価値観があるのでそれは否定できません。

しかし私が大事にしたいのは、
授業で学んだことや今まで経験したことをもとに、
出会った貴重な友人たちと、
自分がこの社会にどんな価値を残せるか、
私たちがこの社会に存在する意義を
どうやったら最大化出来るのか、ということです。

小さなことでも、大きなことでもいい。
私が携わる事業やプロジェクトが、
利益を出すだけではなく、社会や関わる人たちを
どのように変えて行くことができるのか。
どれだけ共感を呼び、周りの人たちを巻き込みながら、
意味のある価値を作ることができるのか。

窮地に立ったとき実際に
どのような信念を持って判断した戦略を
実行して行くのか、MBAでは教えてはくれません。
一部を除いて学校の教授は、
重要な決断をするビジネスの最先端にはいないからです。

培った自分の価値観を信じながら、
MBAで学んだことやネットワークをベースに、
リアルなビジネスの中で身を持って
実行していくことが、MBAを卒業する学生に
与えられた宿題であり、MBAを取得する価値だと思います。 

私は、個人の利益や組織のBureaucracyに沿った
判断・実行ではなく、自分の信じる
この価値観をもとに見極めていこうと思います。

2014年も少しづつ少しづつ成長していきたいと思います。
周りの方々にいろんな影響をもらったことに感謝をしながら。

皆様良いお年を。

Keiji

2013年12月13日金曜日

Journey Ahead(GMBAブログ)

Keijiです。

以前、Ross School of BusinessはBase of Pyramidで有名だという記事を書きましたが、先日秋学期の最後の授業が終わりました。

通常のビジネスで取り扱う戦略やフレームワークとは内容や方向性が違うので、戸惑うことがあったものの、Professor Ted Londonが授業中におっしゃっていた根底に流れる問題意識に深い感銘をうけました
例えば、このブログを読んでいる方々は、多くが日本人です。
その中には、裕福な人から貧しいと言われる人まで含まれていますが、Social Safety Net等もあることを考えると、多くの日本人が世界の中でも最も金銭的に恵まれた環境にあります(言い方に語弊がある場合はすみません)。一方で、それとは全く別の環境に産まれた人たちもいます。

「私も含めて恵まれた環境に産まれた人たちは、ただ運がよかっただけ」とProfessor Ted Londonは授業の中で強調していました。そのとおりです。

今後起こりうる大きな問題はなんでしょうか?それは人口問題です。
現在70億を越える人口は2050年には90億を越えると予想されていますが、プラス20億の人口は主に途上国から生まれます。貧困や環境問題が解決できない現在、この人口を今の社会が本当に支えられるかは極めて疑問です。


世界中で貧困撲滅や途上国支援に使用されている海外援助資金はいくらだか知っていますか?
年間で10兆円を超えます。なぜこのような莫大な資金が毎年投入されているのに、問題はなかなか解決されないのでしょうか?

この資金が"Independent"な状態で使用されていたからであり、これらを"Interdependent"な状態にする必要があります。つまり、”その資金は効果があるのか?”ではなく、”どのようにしたら資金をもっと効果的に使えるのか”という質問に変え、それらを最大化させる手だてを考える必要があるでしょう。その鍵になるひとつが、貧困を解決しながらビジネスを進めるBoPだと思います。

貧困問題をビジネスで解決しようというMomentumは上昇し続け、Base of Pyramidという言葉は日本人でも多くの方々が聞いたことがあると思います。

一方、BoPに対する批判の声も聞こえます。貧困層でビジネスをやることは、貧困を悪化させているのではないのか。よく聞かれるのが「Are BoP ventures good or bad for the poor?」という質問です。
しかし、人口問題も含め大きな問題に直面している中で、私たちが考える必要があることは
「How can BoP ventures work better for the poor?」ということだと、教授は強くおっしゃっていました。

MBAでは起業のアイディアを出すときはいつも聞かれます。「How do yo make money?」
事業をやっていく上でもちろん大事です。ですが、なにか私にはこれがしっくりきません。
私にとってもっと大切なのは「How do you create new innovation?」だと思います。

授業のなかで、実際に事業を行っているSustainable HarvestのPresident and FounderであるDavid Griswold氏や、VisionSpringのCOOであるPeter Eliassen氏を招いてお話を聞きくなかで、BoPに携わる方々は本当にInnovativeな事業をやっていると思いました。

自分に落とし込んで考えてみると、多国籍企業で事業を進めていく上では、売上や利益を出していくことは最も大事です。自分がその中の一員であり、ある程度大きな企業で働き、高い授業料を出してもらって勉強していることに責任を感じるとともに戸惑いも感じます。しかし私は、大きな事業を世界中で動かしている国際企業こそ、社会的に価値のある商品やサービスを生み出していく必要や責任があると心から思っています。簡単なことではないですが、このBoPの授業をもとに少しずつ具現化していきたいと思います。

Rossでは毎年BoPサミットという大きなConferenceが開催され、世界中から200名を越えるBoPに関係する方々が一堂に会します。http://www.bop2013.org/
Rossではこのような貴重な、考えさせられる機会にも参加しやすい環境が整っています。

Keiji 

2013年11月29日金曜日

1日に7回感動すること(GMBAブログ)

Keijiです。

今日は恩師から学んだ、心に刺さった言葉に関して。

「良い作品を作るためにはどうすればいいんだろう。。。」

18 歳から志したデザインの分野で、
日々学校でクラスメートと学校に泊まり込みながら、
悶々と悩んでいたことを、時折思い出します。

その頃、自分がまさかビジネスの分野で活躍しよう、
MBAにいこう、などとは想像もしていませんでした。

その時期から現在も一貫して感じるのは、18歳のときに恩師に出会わなかったら、
今の自分は全く違った人になっていたのだろうと思います。

大学学部時代は友人とともにデザイナーを志し、
デザインの基礎、例えば、彫刻、建築図面、色彩論、
プログラミング、コンピュータグラフィックス、 等を勉強し、
2年からはそれぞれの分野に分かれ、おおよそ3ヶ月毎に与えられる課題に対して、
時には徹夜し、寝袋で寝たりしながら作品作りをしていました。

私の恩師はグラフィックデザインの世界ではとても有名だった方で、
学部生に対してはとても厳しい方でした。
どれだけ(何日も)徹夜してアイディアを持っていっても、
面白くないものは面白くないと一蹴されました。
常にとてつもなく怒られていたという記憶が残っています。

そんな教授に、すばらしい作品をつくるためには
どうすればいいのか、と尋ねたところ、

「一日に7回感動しなさい」

と言われました。

それは、自分の感受性が豊かにならない限り、人の心を動かすような
作品は作れないということを意味しています。

それはデザインの世界でなくても同じだと感じます。

それが作品だろうか、事業だろうか、何かのプロジェクトだろうが、
新しいことを始めたり物事を前へ進める場合は、人の心を動かす必要があります。
それらに関わる人だったり、その商品を購入するConsumerだったり。

社会人になってからは、日々の忙しさとストレスの中にどっぷり浸かり、
自分が何に感動するのか、意識することがとても少なくなったと思いました。

時には時間を取り、何が自分の琴線に触れるのか、
どんなことに心を動かされるのか、足を止めて考えることも必要だと思います。

最近、GMBAの授業で学んだことを、自分の会社の現状と照らし合わせ、
何が問題で、何を変えなくてはいけないのか、日々考えています。

その中でも本当に大切なのは、「どんな商品をUserは本当に求めていて、
心の底から感動をするのか」ということだと思います。

それを実現するために必要なことを、卒業後に実行していきたいと思います。
自分が感動することを怠らないようにしながら。

Keiji

2013年11月15日金曜日

イノベーションは失敗から(GMBAブログ)

Keijiです。


Nobuさんが書いている通りWinter Termのクラス決めが始まりました。
Winterが終わると卒業式、その後Ross名物のMAPプロジェクトがあり、
7月の頭にGMBAプログラムは終了です。
先がみえてきたことにより、少し寂しい気持ちと、
MBAで得られる(た)物をどのように今後の活かすのか、
最近はより一層考えるようになりました。

少し時間が経ちましたが、先日の企業訪問について書いてみます。
私は主にシリコンバレーに行ってきました。
 
私が参加できなかったNew York編は下記のメンバーが書いているので、ご覧ください。
Expanding by Eiji
New Yorkツアー by Ken

*****

シリコンバレー、パロアルト、スタンフォード。
聞いたことはあるだけで行ったことはありませんでした。

「アメリカのMBAにいるのに、NYやシリコンバレーの
 会社に行ったことが無い???それはまずい。。。」

GEのジャックウェルチのアドバイザーもしていた、
Noel Tichy教授の一声からこのプロジェクトは始まりました。

参加する前の私のイメージは
 ーシリコンバレーは、新しいInnovativeな会社がうまれるところ。
 ーパロアルトって名前はFacebookの本を読んだときに聞いた地名。
 ースタンフォードは日本でも有名なアメリカの大学。
私の知識はこの程度でした。回った企業は下記の企業です。

  • Job Train
  • Qualcomm
  • eSilicon
  • Ikanos
  • Stanford Engineering School
  • Intuit
  • IDEO
  • Solazyme
  • Xero
どの訪問でもTichy教授のおかげでCEOなど会社の重要な人物と会うことができ、
シリコンバレーで会社を経営することについて
十分な時間を取って議論ができたことは、きわめて刺激的な経験でした。

よく言われる「シリコンバレーでスタートアップしたら、失敗は悪いことではない」
というのはどの会社をみても事実でした。どんどん挑戦し、失敗したら次にいけばいい。
そんな雰囲気から、あたらしいクリエイティブなアイディアを生み出し続ける、
大きなうねりを感じました。

自分の今までのビジネスのあり方を振返ってみても、
失敗しそうなプロジェクトを批判したり、成功する確率が低いものを
潰すようなことをしてしまったことを覚えています。

そんな余裕が無い状況から、すばらしい商品のアイディアができるのでしょうか?
絶対できないですよね。すばらしいアイディアを創出し、
失敗を恐れずに実現していく環境を率先して作っていくことが必要だと強く思いました。

下記に訪問先の会社で印象的だった部分を書き出してみます。

Intuit(アメリカで30年継続してNo1の会計ソフトを作っている会社)では
CEOといろいろな議論を交わしましたが、
継続的にすばらしいアイディアを商品に活かすこと、また
トップマネジメントも含めて消費者のことを本当に深く理解することに、
なみなみならぬ努力をされていることが印象的でした。
というか、アメリカ、シリコンバレーで、ある分野でずっとNo1であることって、
極めて難しいことだと思います。今回お会いできたCEOも6人目。
すばらしい会社にはすばらしいCEOがいるんだなぁと思えるほどのすばらしい方でした。DSC03801 copy

Xero(Intuitの競合でどんどんシェアを伸ばしている会社)。
ここでは、Ross School of Businessの 卒業生が働いているのですが、
Intuitを越えるようなユーザビリティを持ったソフトウェアを開発しており、
先日、10/14に$150 Million(約150億円)をベンチャーキャピタルから調達したとのこと。
今後、すばらしいCEOをもつIntuitと、飛ぶ鳥を落とす勢いのXeroの一騎打ちが、
どうなるか、興味深く観察しようと思います。

だだっ広い会社にはビリヤード台も。DSC03834

向きが逆ですが、デッキから見えるサンフランシスコの景色は最高でした。
DSC03836

Rossのアルムナイが事業について細かいところまで答えてくれました。
DSC03840


IDEO今回のトリップで一番行きたかった場所。
私がグラフィックデザインを学んでいたときから興味津々の会社。
パロアルトのオフィスはまるで大人の幼稚園。
最初のマイクロソフトのマウスも最初のアップルのマウスも、
実はIDEOがデザインしたものだとは知らなかったです。

入り口の建物。確か5つくらいの建物に分かれていて、それぞれで違うプロジェクトを進行中。
 

入り口を入るとこんな待合室。真ん中にあるテーブルは円形の紙で、お絵描きができます。
DSC03814

撮影は禁止でしたが、大きな工房があったり、新しいおもちゃを開発するブースがあったり、
いままでにない医療機器を開発する場所があったり。
面白すぎて、興奮しっぱなしでした。なんて会社だ!
ちなみにIDEOに関しては日本の書籍もあるので気になる方は読んでみてください。

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コンサルティング業界のかたには、この記事もおもしろいですね。
地下鉄の自販機の売り上げをアップさせた、IDEOのユニークな行動観察調査手法

Stanford Engineering School
そんな自由な風土や、新しい発想を生み出す源泉は、
やはりスタンフォードから来ていると思いました。
訪問したのはMBAではなくて、Engineering School。
自分の会社にもいろいろと取り入れたいと思うほど、
興味深い場所でした。


中に入ると、取り外しできるホワイトボードがいっぱい置いてあります。DSC03772



こうやって壁に引っ掛けて使います。立って議論し、アイディアを書いていく。
必要であれば追加。何日間も議論がある場合は取り外してまたかければ良い。
壁に書くと消さないといけないですよね。
せっかく出てきた貴重なアイディアをどのように活用するかという点で、
とても優れているやり方だと思いました。
DSC03776

思いついたらすぐ作る。Quick Prototypingは基本ですね。
すぐにできるように色々な素材がおいてあります。
DSC03779

ここはちなみに教授の部屋。普通の人なら嫌がりそうですが、
オープンで、何でもすぐに相談できるこの環境こそ、
Stanfordの強さだと思いました。
DSC03782

ここで紹介したのは一部で、まだまだここには書ききれないほどの経験を、
この短い期間でしました。GMBAは本当におもしろいです。 

Keiji

2013年10月31日木曜日

合格体験記 -- Keiji(GMBAブログ)

Keijiです。

Fall B(秋後半)のタームが始まりました。
アナーバーもすっかり秋の様相です。

さて、Naoさんに、「誰も合格体験記つづいてくれない。。。」と言われたので、
続きます。Naoさん、私のところで止めてすみませんでした。
(Naoさんの合格体験記はこちら) 


2013年4月下旬 社内で回ってきた社内公募留学の案内にふと気付く。
そういえば、営業から本社に異動したときに、
社内MBA留学について人事の担当者に質問して、
「それは相当難しいから期待しないで。。」みたいなことを
言われたことを思い出す。。。撃沈。

2013年5月初旬 突然上司に「公募留学に応募したい」と伝え、
なぜこんなギリギリに、、、、と言われる。
いつも行き当たりばったりで申し訳ないと反省する。すみません。

Big Bossと面談。「相当むずかしいよ?」と言われる。
「ダメで元々です。受からないと思うが、取りあえず全力でやらしてほしい」 と強くお願いする。応募の許可をいただく。本当に感謝。

GWの大半を、応募書類作成に費やす。すこし息抜きに遊ぶ。
毎年行っている旅行はやめる。
 
2013年5月中旬 社内留学応募書類提出。合格人数は会社全体で「若干名」との記載あり。
まず受からないだろうと思いながら、応募書類は渾身の力を込めて書く。
社費MBAを修了した先輩にヒアリングする。
何回も応募して、受からない人も多いと聞く。

2013年6月 書類選考合格通知がくる。奇跡の一回目が起こったと思う。
この時点でMBA受験の厳しさは知らない。
今思えば、本当にバカだったと思う。

2013年7月 一次面接面接。
応募書類に書いた熱いはずの思いを伝えようとするも上手くしゃべれず。
MBA応募の意義的なところでは、最悪の結果だったと思う。。
面談の後半は、普段の業務について。自分がやってきた業務の内容や、
工夫について話す。ここは好感触。
面談の最後に「がんばってくださいね」と言われる。
どういう意味だろうと考えるが、よくわからず。

2013年7月下旬 一次面接通過の連絡がある。奇跡の2回目。
8月下旬にもう一度面接があるときく。
どうやらそれが最終っぽいと感づく。
この時点でTOEFLは遠い昔に受けただけ。GMATは存在すら知らない。

2013年8月初旬 最終面接。部屋にいくと、Super big bossがいる。
一瞬緊張するも、もう失うものは無いと、思ったことを全部いう。
失礼なことをいって落ちたのならもういいと、なぜか割り切る。

2013年8月下旬 社内公募留学合格通知を貰う。奇跡中の奇跡が起こる。
GMATとはどういう試験なのか調べる。いまさら調べるという馬鹿丸出し。
この時点でMBA受験の準備を始めることは無謀だと今更気づく。
とりあえず受かるまでほとんど寝ないこと、予定は全部断ることを固く誓う。
禁酒も開始。

2013年9月初旬 GMATを受験するも何をいってるのかほとんどわからず。
今思うと当たり前。点数は悲惨。GMATのスクールに通いだす。
この時点でTOEFLを甘く見る。受験するも点数は出ず。。。。

2013年10月 途方にくれる。数々の人に相談する。
選択肢は、点数が出るかわからないがギリギリまでスコアメークをねばって、
アメリカのMBAスクールに応募するか、
受験時期をずらしてヨーロッパのMBAに応募するか。
もともと会社の規定で1年のプログラムにしか参加できないので、
ヨーロッパのほうが候補は多い。

2013年11月 TOEFLが少しずつ伸びてくる。GMATは困難を極める。
それにもかかわらずEssayに着手。
エッセイカウンセラーをつけないことに決める。
今思うと、これも無謀な決断だと思う。 

2013年12月 GMATもTOEFLも点数は伸びきっていないが
ギリギリまで受験を続けることを約束した上で、
ROSS GMBAに応募。A校、B校の出願準備も進める。
言い訳にしか聞こえないかもしれないが、準備が遅れてるので、
英語のスコアメークの猶予時間がほしいとどの学校にも強くリクエストする。

2013年12月中旬 ROSS GMBAのインタビューに呼ばれる。
ただ、英語のスコアメークに自信がなく、
受験を1年先にしたいと事務局に連絡する。
「どうなるかはわからないが、まずは今年受験してみてほしい」 と
応援される。もうなるようになれと、面接も終了。結果を待つ。

2013年12月下旬 A校のAlumniイベントに参加。人から校風に惹かれる。
その直後、A校の書類の通過、インタビューの依頼がくる。 
B校は社会人歴が足りないので断念する。
ヨーロッパのC校D校E校のEssayを開始。

2013年1月初旬 Ross GMBAから合格通知を貰う。奇跡の4回目が起こる。
このプログラムのメリットは合格してから入学までがとても短いことだと思う。
空白時間が短いため、次のキャリアステップに進みやすい。
私はできるだけ早く次のSTEPに行きたかったこともあり、入学を決意。

2013年1月中旬 はじめてクラスメートと合う。 なぜか初日なのにSeanとそりがあう。

2013年2月 合格決定から入学まで期間が短いことで、後任探しや引き継ぎで、
上司やチームに迷惑をかけまくる。。。本当に申し訳なかった。
受験後、全力で引き継ぎをやることを誓う。睡眠がとれない。
さすがに体調がおかしく、会議中にめまいがする日々がつづく。

2013年2月下旬 体調が最悪のなか、Ross MBAの最初のSession、韓国へ出発。
授業中もくらくらしたが、授業の日々が始まる。。。。

普通のひとより短期間で受験生活を終えましたが相当体的にはきつかったです。。。。
MBA受験をする方は、できるだけ十分な受験期間をとってくださいね~ !

Keiji